ども、ばじるです。
久しぶりに行人坂の魔物を読みました。
この本は藩主細川家が持つ目黒雅叙園の土地を巡る抗争が描かれています。
改めてこの土地の流れを見ると、
薬品で初めて商標を取った富豪や、日本郵船の専務、森ビル、中国マネーなど、所有権は固定されることなく、
その都度転々と売買されてることがわかります。
個人で持っても次世代は維持できずに売却してしまう。
よく、高級住宅地で先祖代々住んでる人は固定資産税や相続税が大変で、結構苦しいといいます。
田園調布や成城でも頻繁に一軒家がなくなり、空き地ができる。
またこの本では、一時期は武士や藩主が力をつけるが、その後は皇族中心に新興商業が権力をつけるようになる。と記載されています。
昔武士の家系でも、その後に商売ができないと没落していったりします。
その後に台頭した財閥や華族ですら、敗戦によって没落していきます。
商売でも3にん子どもがいれば誰が後を継ぐか喧嘩になりますし、
誰かが継げば、残りの人は継ぐことが出来ません。
とある大手創業家一族の人を見て、ヌクヌク生きてるんだろうなと思ってましたが、
傍流となっているので、会社は継げず、ヌクヌクは生きてるものの、意外と綱渡りで生きてることを知りました。
その子ども、そのまた子どもとなったら、相続税でほぼ持ってかれてしまうでしょう。
また、富裕層の息子がビジネスを始めて失敗することもよくあります。
苦労したことがないので脇が甘いし、自分のお金じゃないので、一円をケチって手八丁口八丁で稼ぐみたいな発想ではなく、
いきなりドーンと大きいところに張ってしまう面もあるでしょう。
売家と唐様で書く三代目と言われますが、本当に良くできた表現です。
そういえば三国志の曹操は三代でしたし、劉備は二代、孫堅は三代目ですしねぇ。